正規表現基礎

\A 文字列の先頭

カテゴリー：アサーション①

^ との違いは ?

前回は、先頭の位置にマッチする正規表現である、 ^ について学習しました。

今回説明する \A は ^ とよく似ています。

\A は ^ と同様に、先頭の位置にマッチする正規表現です。

但し、改行があった場合、その改行直後は先頭と判断されません。

フラグを用いても結果は同じです。

以下で確認してみます。

この記事の難度は、入門〜基礎 Bクラスです。

(A: やさしい → E: 難しい)

事前知識として、pythonから正規表現を扱う方法が必要になります。

難度：
事前知識：	Pythonの基礎文法(reモジュールを含む)。
学習効果：	^ との違いを理解出来るようになる。

Contens | 目次

Chapter1

Pythonで実行

Chapter1 Pythonで実行

フラグなし

最初に、\A が先頭の位置にマッチする事を確かめましょう。

    re_meta11_1.py

        import  re

        pattern = re.compile("\Am")
        st ="mathematics"
        print(st)         
        result_iter = pattern.finditer(st)
        for   result   in  result_iter:
            print("-------- match ↓ ---------")        
            print(result.group())    
            print(result.span())

実行結果 $ゼロ幅アサーション① \A _1$

しっかりと先頭にマッチしています。

次に、対象となる文字列が "mathe\nmatics" のように改行を含んでいるとします。

この場合 m の位置は、文字列の先頭の他、改行直後にも配置されています。

^ であれば、フラグを使う事により、改行直後の m にもマッチします。

しかし、\A はフラグを利用しても一致させる事ができません。

まずは、フラグなしで実行してみます。

    re_meta11_2.py

        import  re

        pattern = re.compile("\Am")
        st ="mathe\nmatics"
        print(st)         
        result_iter = pattern.finditer(st)
        for   result   in  result_iter:
            print("-------- match ↓ ---------")        
            print(result.group())    
            print(result.span())

実行結果 $ゼロ幅アサーション① \A _2$

やはり改行直後の m にはマッチしません。

今度はフラグを付けてみます。

    re_meta11_3.py

        import  re

        pattern = re.compile("\Am",flags=re.MULTILINE)
        st ="mathe\nmatics"
        print(st)         
        result_iter = pattern.finditer(st)
        for   result   in  result_iter:
            print("-------- match ↓ ---------")        
            print(result.group())    
            print(result.span())

実行結果 $ゼロ幅アサーション① \A _3$

\A の場合、フラグを付けても結果は同様です。

Top

\A については以上です。

^ との違いを理解できました。

^ 行の先頭

正規表現：	アサーション①
難度：	入門〜基礎
事前知識：	Pythonの基礎文法(reモジュールを含む)
学習効果：	^ を用いて、先頭の文字(改行直後も含む)にマッチさせる事が出来るようになる。